Cunningham and Faulkner Test(カニンガム&フォークナーテスト)は、アスリートの無酸素性持久力(Anaerobic Capacity)を評価するための定番テスト。
一定速度・高傾斜のトレッドミルで限界まで走る、シンプルかつ実戦的な方法です。
この記事はこんな方におすすめ
•無酸素系の持久力を評価したいトレーナーやコーチ
•スピード系スポーツの指導をしている方
•アスリートの体力変化を客観的に記録したい方
Cunningham and Faulkner Testとは?
1969年、CunninghamとFaulknerによって開発されたこのテストは、短時間の全力走を通じて無酸素能力の発達をモニターする目的で使われています。
✅ 使用する器具
•トレッドミル(20%の傾斜に設定できるもの)
•ストップウォッチ
•補助者(安全管理&計時用)



✅ テストの流れ
1.ウォームアップ:10分間の軽い有酸素運動
2. トレッドミルの設定
• 速度:8マイル/時(約12.9 km/h)
• 傾斜:20%(約11.3度)
3.慣れのための練習:設定速度でのスタート練習(数回)
4. テスト開始
•「GO」の合図で走行開始
•アスリートが限界になるまで走り続ける
•継続できなくなったら、ストップウォッチを止める
5.結果の記録:走行時間(秒)
✅ 評価と分析方法
このテストには一般的な基準値(normative data)は存在しません。
したがって、個人の過去データと比較して成長や変化を見ていくことが基本です。
例:前回5分30秒 → 今回6分10秒 → 無酸素性持久力の向上!
✅ メリット・デメリット
✔️ メリット
•特別なラボ設備が不要
•トレッドミルがあれば実施可能
❌ デメリット
•トレッドミルが必要(傾斜調整が必須)
•補助者による安全確保が必須
✅ 対象者と注意点
対象者:運動習慣のある健康なアスリート
非推奨:心肺疾患、運動制限のある方、リスクの高い初心者
✅ 信頼性・妥当性について
•信頼性(reliability):実施条件を一定に保てば、毎回安定したデータが得られる。
•妥当性(validity):実戦に近い条件で、持久力の実際的な評価が可能。
✅ まとめ|Cunningham and Faulkner Testは無酸素性の変化を見るのに最適!
Cunningham and Faulkner Testは、シンプルでありながら信頼性の高い無酸素性評価テストです。
トレーニングの成果を定量的に知りたい方には、非常におすすめ!
参照
1.CUNNINGHAM, D.A. and FAULKNER, J.A. (1969) The effect of training on aerobic and anaerobic metabolism during a short exhaustive run. Medicine and Science in Sports and Exercise, 1 (2), p. 57-64
関連文献
以下の参考資料は、このトピックに関する追加情報を提供しています。
・FALK, B. et al. (1996) A treadmill test of sprint running. Scandinavian journal of medicine & science in sports, 6 (5), p. 259-264
・KATCH, V. L. et al. (1979) Interrelationship between anaerobic power output, anaerobic capacity and aerobic power. Ergonomics, 22 (3), p. 325-332
参照ページ
MACKENZIE, B. (2005) Cunningham and Faulkner Test [WWW] Available from: https://www.brianmac.co.uk/cunandf.htm [Accessed 30/3/2020]