体脂肪率の測定方法と評価基準
体脂肪率とは?
体脂肪率の測定は、適切な体重と体組成を把握するための方法の一つです。皮膚の下には皮下脂肪が存在し、特定の部位の”スキンフォールド”(皮膚の厚み)をキャリパー(皮下脂肪厚測定器)を使って測定することで、全体の体脂肪率を推定できます。このテストでは4カ所の測定で体脂肪率を算出します。類似の方法として、6カ所の測定を行うYuhasz スキンフォールドテストもあります。

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Yuhasz スキンフォールドテストは別の記事で紹介しています。

Yuhaszスキンフォールドテスト
体脂肪率の測定方法 体脂肪率の測定は、適正な体重や体組成を知るための重要な手段です。皮膚の下には皮下脂肪層があり、特定...
テストの目的
このテストの目的は、アスリートの体脂肪レベルをモニタリングすることです。
必要な道具
このテストを実施するには、以下のものが必要です。
- スキンフォールドキャリパー
- アシスタント(測定者)
おすすめのキャリパーは下の記事で紹介しています

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測定部位
アシスタントは以下の4カ所で測定を行い、記録します。
- 上腕三頭筋(Triceps)
- アスリートは腕を自然に下げた状態で、肩と肘の中間地点の背面部分で垂直に測定。
- 肩甲下部(Subscapular)
- 肩甲骨のすぐ下の背中の部分で、斜めに測定。
- 上腕二頭筋(Biceps)
- アスリートは腕を自然に下げた状態で、肩と肘の中間地点の前面部分で垂直に測定。
- 腸骨上部(Suprailiac)
- 腸骨(骨盤の上部)のすぐ上で斜めに測定。
測定方法
- 測定はアスリートの右側で実施する
- 皮膚と皮下脂肪を親指と人差し指でつまむ(2層分を含む)
- キャリパーを指から約1cm離した場所に当て、スキンフォールドの厚みを測定
- 各測定を3回繰り返し、平均値を記録
- 4部位の合計を算出し、体脂肪率の評価に使用する
評価方法
体脂肪率、脂肪量、除脂肪体重(FFBM)を推定するために、スキンフォールドの測定値、年齢、体重、性別を入力し、計算します。
除脂肪体重(FFBM)と除脂肪量(LBM)
- 除脂肪体重(FFBM):脂肪を除いた体重。
- 除脂肪量(LBM):FFBMに必要最低限の必須脂肪を加えたもの。
- 男性:FFBM + 3% 必須脂肪
- 女性:FFBM + 12%(3% 必須脂肪 + 9% 性特有の必須脂肪)
脂肪と除脂肪組織の密度
- 脂肪:0.9 g/cm³
- 除脂肪組織:1.1 g/cm³
体脂肪率の目安(Wilmore 1994)
- 一般男性:15〜17%
- 一般女性:18〜22%
- エリートアスリート(男性):6〜12%
- エリートアスリート(女性):12〜20%
スポーツ別 体脂肪率の目安
スポーツ | 男性 | 女性 |
---|---|---|
野球 | 12-16% | 12-19% |
バスケットボール | 6-12% | 20-28% |
カヌー | 6-12% | 10-16% |
サイクリング | 5-14% | 15-20% |
フィールドホッケー | 8-14% | 12-18% |
体操 | 5-13% | 10-16% |
ボート競技 | 6-14% | 12-19% |
水泳 | 9-13% | 14-24% |
テニス | 12-15% | 16-24% |
陸上 – 跳躍 | 7-11% | 10-18% |
陸上 – 長距離 | 8-10% | 12-19% |
陸上 – 投擲 | 14-20% | 20-27% |
トライアスロン | 5-11% | 10-15% |
バレーボール | 11-14% | 16-24% |
分析方法
過去の測定結果と比較し、適切なトレーニングと食事管理を行うことで、体脂肪率の改善が見られることが期待されます。
適応対象
このテストはほぼすべての人に適していますが、医学的に禁忌となる可能性のある方には推奨されません。
信頼性(Reliability)
テストの信頼性は、一貫して同じ条件で実施されるかに依存します。以下の要因が結果に影響を及ぼします。
- 測定時の環境(温度、湿度、照明など)
- アスリートの測定前の食事や水分摂取
- アシスタントの測定技術
妥当性(Validity)
このテストは体脂肪率の変化をモニタリングするのに有用ですが、正確な体脂肪率を予測するものではありません。
メリットとデメリット
メリット
- 最小限の機材で測定可能
- 簡単に実施でき、どこでも測定可能
デメリット
- スキンフォールドキャリパーが必要
- 測定にはアシスタントが必要
参考文献
- WILMORE, J.H. and COSTILL, D.L. (1994) Physiology of sport and exercise. Human Kinetics, Champaign, Illinois
- BEHNKE, A.R. and WILMORE, J.H. (1974) Evaluation and Regulation of Body Build and Composition. Englewood Cliffs, NJ: Prentice Hal
引用ページ
MACKENZIE, B. (1998) Body fat Percentage [WWW] Available from: https://www.brianmac.co.uk/fatcent.htm[Accessed 13/3/2025]