Brendan Chaplinが検証する「子どもの筋トレは必要か?」
「レジスタンストレーニングは子どもや青少年にとって安全なのか?」
この疑問について、Brendan Chaplinが詳しく検証します。
事実?それとも誤解?
「子どもは重りを使ったトレーニングをすべきではない?」
この議論を進めるために、次の3つのポイントを考えます。
1. レジスタンストレーニングは子どもや青少年にとって安全なのか?
2. そもそも必要なのか?
3. どのようなメリットがあるのか?
パート1では「安全性」について検証しました。

このパート2では「筋トレが本当に必要か?」を掘り下げ、
パート3では「具体的なメリット」について解説します。

子どもにレジスタンストレーニングは必要なのか?
スポーツのパフォーマンスを向上させたい子どもにとって、
「筋力トレーニングよりもスポーツ練習や技術向上が重要では?」
と考える人は多いでしょう。
しかし、現在はスポーツの専門化が進み、
若い選手にとって筋トレの価値はますます高まっています。
たとえば、テニスやバドミントン、サッカーといった
早期専門化が進んでいるスポーツでは、
選手たちは週に10時間以上もの練習に励んでいます。
しかし、スポーツ特有の動きを繰り返すことで、筋のバランスが崩れ、ケガのリスクが高まるのも事実です。
早期専門化には賛成しないが、現実は…
私自身は、子どもたちができるだけ多くのスポーツを経験すべきだと考えています。
そのため、早期専門化には賛成できません。
しかし、現実として、多くのスポーツでは早期専門化が進んでおり、
それに伴うケガも増えています。
もし、あなたがスポーツトレーナーやS&Cコーチなら、
選手が長くプレーを続けられるようにサポートすることが重要です。
選手たちのケガを防ぎ、パフォーマンスを最大化するために、
必要な部位の強化をしないことは、むしろ非倫理的とも言えます。
運動不足の子どもたちへの影響も大きい
一方で、現代の子どもたちは運動不足になりがちです。
スポーツに取り組むこと自体は素晴らしいことですが、
そもそも「運動する意思」がある子どもがどれほどいるでしょうか?
このような状況の中で、
親たちはトレーナーやS&Cコーチに対し、
学校や家庭では得られない「運動の機会」を提供することを期待しています。
こうした環境は、
私たちトレーナーにとってもやりがいのある、価値のある仕事を提供してくれます。
ラグビーのような「後期専門化スポーツ」でも同じ問題が…
たとえば、ラグビーユニオンのような後期専門化のスポーツでも、
筋力トレーニングの必要性は同じように議論されています。
ただ、こうしたスポーツでは、
認識が少し遅れているだけなのかもしれません。
若者の筋力トレーニングに対するRFU(2007)[2]見解表明からの引用は次のとおりです。
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1.FLECK, S. KRAEMER, W. (2005) Strength Training for Young Athletes. London, Human Kinetics, p.3
2.THE RUGBY FOOTBALL UNION (2007) Strength Training for Young Rugby Players – Position [WWW] Available from: https://www.rfu.com/takingpart/fitness/~/media/Files/2009/Fitness/071203 sw RFU position statement – strength training for young players.ashx [Accessed 30 October 2012]
参照ページ
https://www.brianmac.co.uk/articles/article113.htm [Accessed 19/2/2020]